なぜ起こる?スポーツ貧血の原因や予防まとめ
スポーツでも貧血になるスポーツ貧血をご存知でしょうか?スポーツ貧血は主に足底に負担のかかるスポーツで発症すると言われています。
例えば、バレーボール、マラソン、サッカー、バトミントン、こういったスポーツではスポーツ貧血になる可能性があります。
体調不良や、集中力・判断力の低下などに繋がり選手として重大なマイナス要素になりかねません。今回はそのメカニズム症状や予防法をご紹介したいと思います。
この記事の目次
スポーツ貧血はなぜ起きるのか?
その原因を一言で言えば、足の裏への刺激で赤血球が壊れてしまうことです。実は、貧血の原因は、単に汗を掻くことで起こる鉄欠乏性貧血だけではありません。
足の裏に強い刺激がかかり続けると、赤血球が破壊され、血色素が尿を通して体外へ排出されてしまいます。
血液中の赤血球は作られるもののそれ以上に壊されたり消費される数が上回ってしまい赤血球が体内でどんどん減ってしまいます。結果として、貧血の症状になってしまうのです。
2、 スポーツ貧血の代表的な症状とは?
1、持久力の低下
酸素を体全体に送り届ける物質ヘモグロビンは、赤血球の中にあります。この赤血球が足の裏の刺激で破壊され不足してしまうと当然効率よく酸素を運ぶことができなくなります。
『スタミナがもたいない』つまり持久力が低下してしまうという症状となります。
2、動悸・息切れ
ヘモグロビンや赤血球が減ることで体が慢性的な酸欠状態になれば、「脈」も異常な状態となります。普段、意識いない心臓の拍動を不快なものと感じたり息苦しくなったり動悸や息切れといった症状が出ることもあります。
3、氷が食べたくなる
これは鉄分不足の症状として現れるもので正確なメカニズムはわかっていません。
ある研究によると酸素供給がうまくいかないことで、自律神経が乱れ、体温が異常上昇し、口の中を無意識に冷やしたくなるからと考えられています。
4、結膜蒼白
眼瞼結膜(まぶたの裏側)をひっくり返すと、白っぽくなっています。顔も真っ青になるなどの症状がみられます。
3、 悪化すると怖いスポーツ貧血
従来、スポーツ貧血はほとんどが軽度なものと考えられてきましたが思春期の子供の場合、重度の貧血となる危険性があることが最近の研究で明らかにされました。特に、中学校の部活動が要注意と言われています。
症状を見逃してしまうと、失神や痙攣、心不全などの恐れもあるのです。むやみに氷が食べたくなったり、持久力が急激に低下した時には、通常の血液検査だけでなく、血中の鉄分を検査することをお勧めします。
血清フェリチンあるいは総鉄結合能が検査できる病院で、詳しい検査が可能です。
4、 スポーツ貧血を予防するには?
では、スポーツ貧血を予防するには、どうしたらいいのでしょうか?
まずは十分な睡眠や、バランスのとれた食生活など、毎日の健康を心がけることが大切です。部活動で汗を掻くことが多い、また夏場に屋外で仕事をしなければならない場合などは、鉄分や水分を意識した食生活にするなど、日頃の習慣が大切だと言われています。
それ以外にも、生活スタイルによって、また運動のペースによって、対策は様々です。具体的に、どのような対策を取れば良いのか、見ていきましょう。
5、 予防の為の具体的方法
⑴睡眠をしっかり取る
貧血と睡眠は実はとても深い関わりがあります。血液のバランスを整えるのは、実は睡眠中なのです。
また、睡眠不足になると、せっかく摂った鉄分を、体が吸収できなくなってしまいます。リラックスできる環境を整え、身体をしっかりと休ませてあげましょう。
⑵食事でスポーツ貧血を予防する
貧血には鉄分の不足を補うことが一番です。鉄を多く含む食品は、あさり、牛肉、マグロ、小松菜、そしてレバーなどです。また鉄分の吸収を助けるビタミンCも、レモンやアセロラ、ブロッコリーなどから一緒にと摂ると良いでしょう。
⑶食事には水かほうじ茶(タンニンは大敵!!)
コーヒーやお茶には、タンニンが含まれています。このタンニンは、鉄の吸収を妨げる物質ですので、特に注意が必要です。食事中と食後30分は、コーヒーやお茶を控えるようにしましょう。また、ほうじ茶などはタンニンが含まれておらず、水分補給としても最適な飲み物ですのでオススメです。
⑷シューズにクッションを入れる
足への衝撃を和らげることで、赤血球の破壊を減らすことができます。またクッションを使用することで履き心地もよくなり、プロスポーツ選手も、欠かすことができないアイテムとして使用している優れものです。
⑸半身浴をする
貧血の原因の一つと言われる血行不良を防ぐためにも、お風呂にゆっくり入ることは大変良いと言われています。ただし、熱いお風呂に長く入っているのは大変なことです。そこでおすすめなのが、半身浴です。40度前後の温かいお湯に、20分ほどゆっくりつかれば、全身の血流が良くなり、貧血予防にも最適でしょう。
6、 スポーツ貧血かどうか調べる為には?
貧血かどうかを正確に調べるためには、内科で血液検査をする必要があります。費用はおおよそ1500円から3000円程度です。一言に貧血といっても、様々な種類があり、何が原因で貧血になっているかによって、診療科も異なります。
医師の診断を仰ぎ、その上でスポーツ貧血であるかを判断する必要があります。自分で判断せず、気になる症状や、貧血の自覚がある場合は、まよわず病院で検査をすることをおすすめします。
まとめ
いかがでしたでしょうか?スポーツ貧血、見慣れない言葉かもしれませんが、かかるのはプロスポーツ選手だけではありません。部活動にはげむ思春期の子供さんたちにも、その危険性はあるのです。この記事が、皆さんの健康な毎日のお役に立てれば幸いです。最後まで読んでくださり、どうもありがとうございました。