必須アミノ酸のイソロイシンとは？

人間が取らなくてはいけない栄養素の一つに、必須アミノ酸というものがあります。この必須アミノ酸は、人体内で生成することができないアミノ酸のことで、９種類あります。イソロイシンはこのうちの一つです。

体内で作れないということは、食べ物やサプリメントなどを使って、外部から補給しないといけません。そんなイソロイシンの効果や働きなどについてご紹介します。

イソロイシンとは？

イソロイシンは必須アミノ酸の中でも、分岐鎖アミノ酸(BCAA)というカテゴリのアミノ酸です。

イソロイシンの他にもバリンとロイシンがこの分岐鎖アミノ酸に区分されます。

分岐鎖アミノ酸がどういうアミノ酸なのか簡単に説明すると、主に筋肉のもとになっている成分で、運動をする際に摂取するとよいと言われている成分です。

イソロイシンを摂取することで、持久力や回復力の向上に繋がるため、スポーツドリンクにも含まれています。

イソロイシンの効果

イソロイシンの働きの機能

１、筋肉を回復させる

イソロイシンは筋肉を作るタンパク質を合成するために必要な成分の一つです。激しい運動などで筋肉を消耗した場合、修復するためにはこのイソロイシンの摂取が欠かせません。また、傷ついた筋肉を回復させるためだけでなく、筋肉の量を維持したり増やしたりするためにもイソロイシンの存在は非常に重要なのです。

２、身体の成長を促進する

イソロイシンは、甲状腺ホルモンの分泌を促す効果があることでも知られています。甲状腺ホルモンが分泌されると代謝機能が向上し、筋肉や骨などの形成作用が活発になります。このため、イソロイシンは身体の成長促進に重要な成分であると言われているのです。

３、皮膚や髪の毛を作る

イソロイシンは筋肉だけでなく、皮膚や髪の毛の材料にもなっています。ツヤやハリのある健康な髪の毛や、キメの整った正常な皮膚を作るためにはイソロイシンをはじめとするアミノ酸が必要不可欠です。また、専門機関の研究により、イソロイシンが不足すると皮膚炎になってしまうということが分かっています。

４、スタミナをアップさせる

運動するときのスタミナの元となっているのは、炭水化物をもととしたグリコーゲンという栄養素。このグリコーゲンを蓄える働きを促してくれるのがイソロイシンです。イソロイシンが不足すると、グリコーゲンを多く蓄えられず、すぐスタミナがきれてしまったり疲れが回復できなかったりしてしまいます。

５、糖尿病予防に役立つ

糖尿病の主な原因のひとつに、炭水化物の取りすぎによる血糖値の上昇があります。前述したとおり、イソロイシンには摂取した炭水化物をエネルギー源として蓄える作用があります。つまり、イソロイシンには血糖値の上昇を抑え、糖尿病を予防する効果が期待できるということが報告されています。

６、集中力・判断力を高める

イソロイシンは神経系の能力を助ける働きも持っています。脳を活発化させ、集中力を作る神経伝達物質を作る際にもこのイソロイシンが必要です。また、脳から運動神経までの伝達のスピードを上げ、すばやい判断や反射をするためにもイソロイシンは欠かすことができません。もしイソロイシンが不足していると、集中力が持たなかったり、判断力や反射のスピードが低下したりしてしまいます。

７、肝臓の機能を高める

イソロイシンをはじめとするアミノ酸のバランスが崩れてしまうと、肝臓の働きが悪くなり、肝硬変や肝性脳症などの肝臓系の病気になりやすくなってしまいます。

イソロイシンを多く含む食材

イソロイシンはアミノ酸の一種なので、タンパク質を含んでいる食品ほぼ全てから摂取することができます。特に鶏肉やサケ、乳製品、子牛の肉に多く含まれています。ただし、イソロイシンを多く取りすぎてしまうと、他のアミノ酸とのバランスが崩れてしまうため、サプリメントと併用する場合は注意が必要です。

必須アミノ酸を多く含む食べ物はこちら

まとめ

イソロイシンは、人間が体内で生成することのできない必須アミノ酸のひとつです。筋肉の修復やスタミナ増加、集中力・判断力の維持、成長促進や病気の予防など様々な健康効果を持っており、生きていく上で欠かせない栄養素です。

鶏肉や鮭、乳製品など動物系の食品から摂取することができるほか、スポーツドリンクにもよく含まれています。過剰摂取による機能不全を防ぐためにも、他のアミノ酸とバランスよく摂取することが重要です。

筋肉をサポートしてくれるBCAAの記事はこちらをご覧下さい。

必須アミノ酸のロイシンについての詳しい記事はこちらから

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