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アルブミンが低い原因や改善方法とは?

 2017/12/02 健康 この記事は約 8 分で読めます。 79,272 Views

「健康診断を受けたら、アルブミンの値が低くて問題アリだった」という方はいませんか?

異常が出て初めてアルブミンという言葉を知った人も多いと思います。アルブミンって一体何なのでしょうか?またアルブミンが低くなる原因や、身体にもたらす悪影響、その改善方法についてご紹介します。

 

アルブミンってなに?

アルブミンとは血液をはじめとする体液に含まれている成分で、タンパク質の一種です。アルブミンは血液にのって全身の細胞へ栄養を届けるべく体内を循環します。アルブミンはアミノ酸をもとにして、肝臓で作られます。このアルブミンの血中の値が低いと栄養状況に問題があることを示し、問題アリになってしまうのです。

 

アルブミンが低い3つの原因とは?

そんなアルブミンの値が低くなってしまう原因は一体なんなのでしょうか?アルブミンが低い原因は主に以下の3つが考えられます。

 

①タンパク質不足

もともと日本人は肉食文化ではなく、忙しい現代社会に生きる私たちはさらに栄養不足に陥りがちです。

栄養の偏ったファストフードやカップラーメンなどに頼っていると、肉や魚、卵や乳製品などのタンパク質を豊富に含む食品の摂取が足りなくなってしまいます。

食事で摂取するタンパク質をもとにしてアルブミンは生成されますから、タンパク質の摂取量が基準に足りていないと、アルブミンを十分に作れなくなってしまうのです。

最近では、ビタミンやミネラルと並び、このタンパク質の重要性が再認識されています。

タンパク質は、アスリートやボディービルダーが摂取する為の栄養素と言う、認識が日本では根付いていますが、実際のところは異なります。

タンパク質はギリシャ語で『第一』にと称される程、ヨーロッパでは重要視される栄養素です。

 

②肝機能の低下

前述したとおり、アルブミンは肝臓で作られます。タンパク質の摂取量が足りていても、肝機能が低下していると、アルブミンを十分に作れなくなってしまいます。栄養バランスの偏った食事やアルコールの過剰摂取、不規則な生活などが原因で肝臓の機能が低下してしまい、アルブミンの値も低くなってしまうのです。

 

③腎機能の低下

いらなくなった老廃物を尿として排出する腎臓。この腎臓の機能が悪化すると、不要な老廃物と一緒に、身体に必要な栄養素まで誤って尿として体外に排出してしまいます。重要な働きをもつあるアルブミンも、こうして体内に残る量が少なくなってしまう可能性があるのです。

 

アルブミンが不足するとどうなるの?

さて、このアルブミンの値が低いとどのような悪影響があるのでしょうか?アルブミンは全身に栄養を運ぶ働きをするため、栄養が足りているかという指標として使われています。

つまりアルブミンの値が低いということは、簡単に言うと栄養失調状態ということ。

具体的な影響は、血圧の低下やむくみなど軽度の症状から、重いものでは命に関わる脳梗塞や心筋梗塞といった病気が考えられます。

他にも肝硬変症、腹水、肺水腫、浮腫、蛋白血症、肝臓や腎臓の病気などの疑いもあります。

アルブミン不足だと抗生物質などの薬物の効果が出にくく、筋肉や皮膚の再生力や免疫力が低くなってしまう傾向にあります。

さらにアルブミンの値が低いと、認知機能が低下し認知症のリスクが出てくるとの見方もあります。

 

アルブミンの基準値

アルブミンの血中での基準値はどのくらいなのでしょうか?低いのも問題ですが、高くなりすぎても問題です。アルブミンの値は、血清アルブミンという血清内の量で判断されます。1dlの血清中での基準値は3.8~5.3 gで、これより高いと脱水などの疑いがあります。

 

からだにとって重要なアルブミン

アルブミンは、身体が正常に機能するために必要な役割をいくつも持っています。

栄養運搬機能、水分調節機能、抗酸化機能、免疫向上機能などが主な役割です。この他、体内に取り込まれた毒素と結びつき中和する機能や、でんぷんの急激な消化・吸収を抑える機能があります。

アルブミンが不足すると、これらの重要な機能がうまく働かなくなってしまうのです。

 

高齢者がアルブミンが低いケース

高齢者は経年による慢性的な食欲の低下や一人暮らしの高齢者などは自分が好きな決まった食事しか食べない傾向にある為、低栄養になりやすいと言われています。これに伴いタンパク質も不足してアルブミンが低下してしまうので注意が必要です。

 

アルブミンの低下を改善する方法

体内のアルブミン不足を解消するためには、食生活を改善するのが有効です。以下に食生活改善のための5つのポイントをご紹介します。

①まずは1日3食規則正しく食事をすること。
②タンパク質を豊富に含む肉や魚、卵や乳製品などを意識して食べること。
③気軽に手に入る豚肉や鶏肉だけに偏らず、牛肉やその他様々な種類の肉類を食べること。また、肉と魚は同じくらいのバランスで食べること。
④バターやマーガリン、調理用油などの油脂類を適度に摂取すること。
⑤牛乳を毎日コップ一杯(200ml程度)飲むこと。

これらの項目を念頭に置いて、栄養バランスの整った食生活を行うことでアルブミン不足の解消に繋げることができます。

 

アルブミンの効果

アルブミンには体の健康を保つために重要な働きを担っています。数多くの役割を果たしているアルブミンの主な働きを7つご紹介します。

①栄養を運搬する機能

アルブミンはカルシウムや亜鉛などのミネラル、脂肪酸、様々な酵素やホルモンなどを、血液を通じて全身に運搬する機能を持っています。消化・吸収された栄養を末端の細胞まで送り届けるにはアルブミンの存在が必要不可欠です。

 

②体内の水分量を調節する機能

血液をはじめとする体液の水分量を調節し、適切な濃度に整えます。これにより血管の浸透圧のバランスも保っているのです。

 

③免疫を向上させる機能

アルブミンのおかげで眠っていた全身の細胞も活性化し、免疫力の向上に繋がります。

 

④アンチエイジング機能

アルブミンには抗酸化作用があり、様々な老化現象や肌荒れを軽減させる働きがあります。年齢は若いのにすでにシワやシミでお悩みの方は、このアルブミン不足がしている場合もあります。

実は肌のハリや保湿をつかさどるコラーゲンの原料もタンパク質が元になっています。

 

⑤糖の吸収を穏やかにする機能

糖のもとであるデンプンの消化や吸収をセーブする機能があります。

このように、アルブミンには人間が生きていくために必要な多くの機能を担っているのです。血中に含まれるアルブミンの値は単なる老化の指標ではなく、身体の活動が正常に行われているか判断する重要な材料でもあるのです。

 

食事の重要性

特にアルブミンの低下を改善する為に日々出来る事と言えば、食事です。

お肉や魚、卵などのタンパク質を中心とした、食事を心掛けることで、アルブミンの低下を防ぐ事に繋がります。

しかしこれらを意識して食事のメニューを考えると、カロリーオーバーになる可能性もあります。

そこでおすすめなのが、タンパク質を効率的に摂取出来て、なおかつカロリーの低い、『大豆タンパク質』がおすすめです。

大豆に含まれる大豆タンパク質は、カロリーも低く、男性にも女性にもおすすめです。

お豆腐や納豆、煮物など日本の食卓にも良く合う食品です。

 

まとめ

健康診断でアルブミンの値が基準値より低い、または基準値の範囲内だけどいつも低めという方は注意が必要です。

アルブミンが低い人は慢性的にタンパク質が不足している場合があります。

しっかりと日々の食事で、タンパク質を摂取して、改善に繋げて下さいね。

 

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