【ガッテン】口臭や虫歯を予防してくれる口内フローラとは?
私達の免疫力を高めてくれる口内フローラをご存知でしょうか?
口の中には700種類約1000億個もの細菌が生息していると言われておりこの善玉菌と悪玉菌のバランスを保つことで免疫力が保たれた状態をカラダは作ってくれています。
しかし聞きなれない言葉の為疑問に思う事も多いと思います。
- 口内環境が崩れるとどうなるんだろう?
- 口内環境が崩れることでの病気の危険性は?
- 口内環境を整える改善策が知りたい
- そもそも口内フローラって具体的になに?
このような疑問が挙げられるかと思いますので今回のNHKの【ガッテン】でも報道された内容も参考にして解説していきます。
口内フローラとは?
口内フローラとは率直にご説明すると口内の細菌がウイルスなどの外的からカラダを守る為の組織です。
フローラとは直訳するとお花畑という意味である機械を使って口の中を撮影すると細菌が模様のように浮かび上がりお花畑のように見える事からこのような名前が付けられました。
この口内フローラの改善が口の中だけではなく体全体の健康に繋がっていくという研究結果が発表されています。
大きく分けると口の中には善玉菌、悪玉菌、そして日和見菌の3つが口の中にはいます。
ちなみに日和見菌は場合によって善玉菌にも悪玉菌にも変化します。
よく腸内フローラという言葉を耳にする事はありますが腸内フローラにも善玉菌、悪玉菌、日和見菌がいます。
腸内フローラと口内フローラが大きく異る点は?
腸内フローラと口内フローラが大きく異るのは腸内フローラには少々の悪玉菌が生息しても問題ないと言われています。その理由として腸内フローラの場合、悪玉菌は必ず肝臓を通り体内に回るのですがこの肝臓を経由することで解毒効果があります。
ですが口内フローラの場合、この解毒されるシステムが存在せず体内に侵入した悪玉菌は約90秒の間で体全体にまわると言われています。
口内フローラが乱れた状態とは?
口内フローラが乱れた状態とは善玉菌が減って悪玉菌が増加している状態です。悪玉菌が増加するとそれに便乗して日和見菌も悪玉菌に変わってしまうので非常にやっかいですよね。
生まれたばかりの赤ちゃんの口内には悪玉菌は生息していない
生まれたばかりの赤ちゃんの口の中には悪玉菌は存在しません。その理由として赤ちゃんはお母さんからの母乳を飲んで成長していきます。この母乳には殺菌効果があり免疫力の低い赤ちゃんを悪玉菌から守ってくれる効果があります。
ですので口内フローラの究極の理想は悪玉菌がいない状態を維持する事が理想的な状態です。
悪玉菌、善玉菌について
悪玉菌
具体的に口内に関する悪玉菌とは虫歯菌、歯周病菌の事を指します。
歯周病菌の名をジンジバリス菌と言います。
他にも悪玉菌には以下のような菌が挙げられます。
ラクトバチラス菌⇒ 虫歯を進行させる菌
スピロヘータ菌⇒歯周病の原因
善玉菌
どのようにして悪玉菌は口内にやってくるのか?
先程赤ちゃんの例でご説明したように生まれたばかりの赤ちゃんの状態では悪玉菌は口内いません。悪玉菌は主に他の人の唾液から感染すると言われています。
例えば家族の口移しのスプーンやお皿、恋人とのキスも同様です。
口内フローラの乱れが引き起こす病気の数々
口内フローラが乱れで口内バランスが崩れると歯周病や虫歯になりやすくなります。
そして口内には全身に繋がる無数の血管が張り巡らされています。歯周病になるとこの血管を通って歯周病菌が全身に運ばれて非常に怖い病気を招くことが研究でわかってきました。
歯周病菌(ジンジバリス菌)がカラダに侵入していく仕組み
歯周病が口の中で好むのは歯と歯の間や歯茎の間などです。それは歯周病が空気に弱く空気が当たらない隙間を好む習性があるからです。
そして歯周病菌が歯茎を侵食することで歯周ポケットが生まれます。歯と歯茎の間に隙間が出来ていたのは実はこれが大きな原因だったんですね!
歯茎の下にある血管までたどり着いた歯周病菌が血管を断ち切り血管の中へ入り込み全身をめぐる訳です。恐ろしいですね。。。
歯周病が血管に入り込む事によって起こる病気は以下のようなものがあります。
関節リウマチ
心筋梗塞
動脈硬化
大動脈瘤
認知症
がん
糖尿病
早産や低体重児
がんと糖尿病に関しては先天的遺伝とされていましたが近年の研究結果では慢性炎症が遺伝子を襲触(しゅうしょく)した結果ガンや糖尿病になることがわかってきました。この慢性炎症の1つが歯周病です。
口臭の原因は?
口臭の原因も口内フローラの乱れと考えられています。口内フローラが乱れて悪玉菌が増加する事によって口の中の食べ物を分解しながら有毒ガスを発生させます。このガスが口臭の原因となっています。
また舌苔(ぜったい)と呼ばれる下の表面が白くなる事があると思いますがその原因は食べカスや剥がれ落ちた粘膜細胞などの塊に細菌が繁殖して白くなる症状です。口内が乾燥している場合や免疫力が落ちた状態などは繁殖が進み舌苔も増えて更なる口臭の原因に繋がります。
- 口臭は歯周病菌が増えすぎている事が原因
最悪の場合死に至るケースも
生活習慣が乱れて血液中に歯周病菌が入っていく状態を常時放置するとあらゆる病気を招くことがわかってきたと鶴見大学歯学部の花田信弘教授は述べています。
悪玉菌が血管に入ってから悪影響を与える流れ
歯周病を皮切りに悪玉菌は口の中中を血管を通って体内に入り込みます。
そして血管自体への攻撃を開始します。これに血管内部は炎症を引き起こします。
この炎症を食い止める為に血管の中のコレステロールが悪玉菌を退治しにいきます。
しかしこの時悪玉菌を退治する為には善玉のコレステロールも悪玉菌に変わって悪玉菌を退治しようとします。
ですので悪玉菌は退治する事は出来るんだけど悪玉コレステロールも増えてしまいます。
そして悪玉コレステロールが増加するので今度はそれを食い止める為に血栓が出来て動脈硬化が起こります。解説 日本大学歯学部 落合邦康教授
この結果なにが起きるかというと
臓器が正しく機能しなくなる
臓器の壊死
血管が詰まりやすくなる
こういった症状が起きる場合があります。
そして口から体内に入った悪玉菌は約90秒で体全体に拡散していきます。脳などの重要な箇所で血管が炎症を起こってしまった場合、認知症などを引き起こす程口の中の悪玉菌は危険です。
岡山大学・森田学教授によれば気温が急激に変化した翌日は口内フローラが乱れて歯周病が悪化するという研究結果もあるので季節の変わり目は注意が必要です。
ちなみに1週間も歯を磨かなかった場合は本当に恐ろしいことになります。
歯周病のセルフチェック
歯グキが腫れる
細菌が体と格闘している最中の状態です。
毎回歯磨きをしたら出血する
歯肉が腫れて出血が増えると歯周病の可能性大です。
急に口臭が気になる
歯周病の前兆の可能性有りです。
口がよく乾燥する
口の乾燥は悪玉菌が発生する原因になりますので歯周病に繋がる可能性があります。
口内フローラを乱す食べ物とは?
口内フローラを乱す代表的な食べ物が実はごはんだったのです。ごはんに含まれるデンプンが歯周病のエサになり歯周病が口の中で繁殖してしまうのです。他にも血糖値が上がりやすい食べ物は悪玉菌の成長を促進してしまいます。血糖値が上がる事によってブドウ糖が作られて結果的に歯周病の栄養になってしまう事が要因です。
その他にも温かいご飯は唾液に含まれる成分アミラーゼによって分解されて麦芽糖に変わるのですが麦芽糖は虫歯菌のエサになってしまいます。
ですのでごはんだけでは無く血糖値が上がりにくい低GIの玄米や五穀米を混ぜて食べる事をおすすめします。
口内フローラを改善する為の方法とは?
それではこの章からは口内フローラを整えていく方法をお伝えしていきます。
食パン
ごはん
コーンフレーク
フライドポテト
中GI食品
パン(全粒粉)
じゃがいも
アイスクリーム
おすすめの低GI食品
玄米 バナナ キウイ
オレンジ
梨
さつまいも
いんげん豆
口内フローラを整える対策とは?
口内フローラを整えるカギが唾液にあり!
唾液には抗菌作用があり、歯の成分に含まれるエナメル質が入っており歯の再石灰化に繋がります。唾液は唯一無二の万能薬とも言われています。またラクトフェリンやリゾチームといった抗菌成分が含まれているため口内フローラを整える事が出来ます。
歯磨きを1日数回行う
口内フローラは睡眠中に増加すると言われています。その理由は眠っている時は唾液がほとんど出ないからです。その証拠に朝起きたら口に中が乾燥していて口臭が気になるという人もいらっしゃるかと思います。これは口の中で悪玉菌が繁殖して口内フローラが乱れた状態です。
ですので朝と寝る前の他にも食事をしたら歯を磨く習慣を身に付けておけば悪玉菌の繁殖を抑えると共にエチケットにも繋がります。
正しい歯磨きの仕方
出典:口内ケア
歯磨きの解説
ポイント①毛先を歯の面に当てて磨く
ポイント②軽い力で磨く(おおよそ150gから200g程度の力)
ポイント③小刻みに動かす 5~10mmの幅を目安に動かし、1~2本ずつ磨いていく
糸ようじで歯茎も隙間も磨く
歯の表面と裏側だけを磨くのではなく糸ようじを使って歯と歯の間の汚れをしっかり落とす事で悪玉菌の増加を食い止める事が出来ます。
鼻呼吸を意識する
口呼吸は口の中の乾燥の大きな原因です。特にストレスを抱えている人などは呼吸が浅く口呼吸になりがちです。最初はしっかり意識していきましょう。呼吸が変わると精神的にも落ち着くようになります。
よく噛んで食事を摂る
経済成長を遂げた日本では食べやすい柔らかい食事が増えて噛みごたえある食材は嫌がられるようになりました。しかししっかり噛んで食事を摂取する事で口の中の唾液の量が増えて口内フローラが整えられます。
食事中の水分のとり過ぎは禁物
食事中の水分の取り過ぎはダイエットの観点からも良くないと言われています。胃液が薄まり消化不良を起こしてしまうからです。それと唾液の量も減ってしまうので少ない水分で食事を摂ることをおすすめします。
梅干しやレモンなどの酸っぱい食べ物を摂取する
梅干しなどの酸っぱい食べ物を食べて唾液を増やす事も良い方法です。ちなみに酸っぱいものを食べると唾液が増加する理由は酸っぱいものは酸性で歯を溶かしてしまうので反射的に歯を保護する唾液が出てくるのです。
ストレスを溜めない
ストレスで体が乱れると自律神経が乱れて唾液が出なくなる事で口内フローラも乱れていきます。しっかりリフレッシュする事も考えて体を健康な状態に整えておきましょう。
おすすめは38℃から40℃くらいのお湯にゆっくり浸かるとリラックスの神経と呼ばれる副交感神経が働き日中の疲れを癒やしてくれます。
定期的に歯医者に検診に行く
歯医者にいく事で自分では除去しきれない口内の汚れを取り除いてくれるので歯周病予防に繋がります。専門家のアドバイスを聞いて事前に対策しておくのも口内フローラを整える1つの手段です。
口内フローラを整える驚きの方法
効果抜群のお茶うがい
実は緑茶の含まれるカテキンが悪玉菌の繁殖を抑える働きがあります。
方法は緑茶を使ったうがいです。100mlの水かぬるま湯に対してスプーン山盛り1杯の粉末緑茶を加えてかき混ぜてうがいをする方法です。うがいだけで全てを取り除く事は物理的に難しいのでしっかりブラッシングをした後に緑茶うがいをする事を推奨しています。
また就寝前に緑茶うがいをして就寝するのも寝ている間の悪玉菌を抑える事が出来ます。
緑茶うがいの凄いところ
悪玉菌を殺菌して善玉菌を残してくれる!
緑茶うがいの凄いところは口の中にいる悪玉菌を殺菌して私達の体を守ってくれる善玉菌は体内に残してくれるものすごく都合の良い方法なんです!これをガッテンの番組内で解説してくれたのは日本大学歯学部の落合邦康特任教授。
自宅で簡単にオーラルケア(歯周病予防)が出来る手軽さから今後更に人気は出そうですね。
ちなみに緑茶パウダーはAmazonでも販売されています。特にこれでなくてはいけない事は無いのでご参考までにお考え下さい。
出典:Amazon
まとめ
今回は口内フローラの解説、口内環境が乱れる事で起こる体内の危険性とその改善策をまとめました。
しっかりとした知識を持つ事で病気を未然に防ぐ事が出来ます。是非あなたの生活にも取り入れて下さい。
またストレスが引き起こす危険な病については下記の関連記事にまとめていますので是非こちらもご参考にして下さい。
▼腸内フローラについての記事はこちら
▼テレビで話題のKUROJIRU
黒汁(KUROJIRU)を飲んでみたレビュー!効果や口コミまとめ